30年余愛用してきた、Hilton Micro 75が突然故障した。壊れる前は1日間ミニパーティーで働いたのだが、翌日夜の例会で使おうとしたところ、電源ランプが暗いな、と思ったら電源が切れてしまった。アンプ後ろのブレーカーが働いたようなので、リセットし、再度電源を入れたが、症状は同じ。故障したようだ。
仕方がないので予備のアンプを取りに行ってもらい、その日の例会は遅ればせながらも開始。
その@ 最初の修理と失敗(このページ) そのA パワーアンプ部代替え基板の自作 | |||||
症状から最終段のパワーアンプ部が壊れたものと推定した。アンプをひっくり返して裏を見ると写真のようになっている。写真左上の青い色の基板がパワーアンプ部で、この基板の裏にパワーICが付いて放熱板にネジで共締めされている。黒く塗装した厚手のアルミ板が放熱板を兼ねている。 この基板に電源を供給しているコネクタを外したところ、電源を入れてもブレーカーは作動しないので、やはりこの部分が故障したものと思われる。 |
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パワーアンプが壊れたのはパワーICその物が原因でなく、回路の他部品の劣化によるものと考え、部品のチェックをした。その結果2つの部品に異常が見られた。 1つは右写真「C」の電解コンデンサー35V 47μFがおかしい。正常であれば、テスターのΩ計で触れると一瞬低抵抗値を示すが、すぐに高抵抗値になるのが普通である。これが1kΩ程度のままで高抵抗値にならない。 もうひとつは右写真の「R」だが表面に15Ωと表示されているが、テスターで測定するとほぼ0Ωでショート状態。 多分主原因は「C」の方で、コンデンサーの直流抵抗値が低いため、過電流がパワーICに流れて破損したものと思われる。 |
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右の写真が取り外した不良部品で、上の写真は良品に取り替えたものが付いている。この「C」と「R」を良品に取り替え、電源スイッチを入れてみたが、やはりブレーカーが作動してしまう。パワーICが壊れているようだ。 | |||||
そのパワーICであるが、右写真のような形状で、STK086という品番。古いICなので、市場にあるかどうか? とりあえずネットで「STK086」で検索したところ国内で三つほど取り扱っている店が有った。一つは「個人とは取引しない」ということでだめ。残りニつに見積もり依頼をしたところ、一つは「在庫なし」の答えだったが、もう一つは大阪の誠大電機という会社から18,260円(送料込み)の見積もりが来た。 ちょっと高価すぎる感はあったが、仕方がないので早速1個注文し、代金を払い込んだ。 |
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数日して現品が到着したので、取替を行った。電源を入れてもブレーカーは作動せず電源ランプも通常の明るさで点灯。パソコンとスピーカーを接続して音出ししたところ無事音が出た。 | |||||
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ところがその後がいけなかった。音は実は正常でなく、かなり歪んでいるのだ。そうこうしている内に、パワーICから煙が出てきた、と思ったら音が消えた。あえなく昇天。一瞬にして約2万円が消えた。このパワーICにはメーカー名が無い。粗悪品だったのだろうか? それとも不良と判定した部品が違っていて、他に原因がまだ残っているのだろうか? | |||||
思い直し、高価な古いICを再購入するのはやめて、パワーアンプ基板部全体を製作することにした。以下、次のページへ。 | |||||
uploaded: 2016.11.29